「原因」と「結果」の法則 ジェームズ・アレン 著(サンマーク出版)
「引き寄せの法則」や「自己実現の法則」の基礎にある「心の法則」を書いた本
1902年に英国の哲学者、ジェームズ・アレンによって書かれた本です。
本書はまた、のちの欧米の自己啓発書作家たちに強い影響をおよぼし、
かれらの本を通じても無数の人々を勇気づけてきました。
が、「引き寄せの法則」や「自己実現の法則」というよりも、仏教の八正道で
目指す心の法則の発見に似ています。・・・ような気がする。たぶん。
良い結果(現実)だけでなく、悪い結果(現実)も自分の心が生み出しているもの、という意味で。
P37「私たちの多くは、自分が密かにめぐらしつづけている思いを、
隠し通せるものだと信じ込んでいます。
しかしながら、そんなことはとうてい不可能なことです。
それはまず生き方として、つづいて環境として、その姿を明確にあらわすことになるからです。
動物的な思いは、自制の利かない肉欲的な生き方として、
つづいて貧しさや病気に満ちた環境として姿をあらわします。
恐怖や疑いに満ちた思いは、優柔不断で臆病な生き方として、
つづいて、失敗や困難に満ちた環境として姿をあらわします。
怠け心は不潔で不正直な生き方として、
つづいて、よごれた貧しい環境として姿をあらわします。
・・・
いっぽう、気高い思いは、自制の利いた穏やかな生き方として、
つづいて平和にあふれた静かな環境として姿をあらわします。・・・」
P40「心の中でくり返しめぐらされる思いは、たとえ良いものでも、悪いものでも、
人格と環境内でそれ自身の結果を発生させることに、けっして失敗することがないのです。
私たちは、自分の環境を直接はコントロールできないかもしれません。
でも、自分の思いは完璧にコントロールできます。
よって、私たちは間接的に、しかし明らかに、自分の環境をコントロールすることができます。」
P75「あなたもまた、心に強く抱きつづけるビジョンを、
たとえそれが美しいものであっても、そうでなくても、いつしか現実化することになります。
なぜならば、あなたは、自分が密かにもっとも愛しているものへと、
つねに引き寄せられることになるからです。」
・・・厳しいですね。
巷の引き寄せの法則のように楽しい感じではありませんが、
薄い本の中に、美しい文章で心の法則がぎゅっと詰まっています。
引き寄せの法則や自己実現の法則の基礎知識としてもお勧めです。